不動産の価格を知ろう~相続税評価額~
【初めての方は、事前にこちらをお読みください】
■相続税評価額とは
相続税評価額は、相続税や贈与税の税額計算の基となる価格です。
土地については、毎年、国税庁が公表する「財産評価基準書」の路線価図または評価倍率表により算出します。
路線価図に記載される路線価の価格水準は、地価公示価格の8割程度です。
建物の相続税評価額は、固定資産税評価額の1.0倍、つまり、固定資産税評価額と同額になります。
なお、賃貸している土地や建物の評価額は、一定割合で減額できます。
■相続税評価額が基になるもの
・相続税の税額
・贈与税の税額
■相続税評価額を知る方法
【土地】
国税庁の「財産評価基準書」で、路線価または評価倍率を確認します。
・路線価が定められている地域:「路線価方式」
路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額(路線価)に敷地面積を乗じて算出します。実際の計算では、路線価に土地の形状等による奥行価格補正等の補正をおこないます。
・路線価が定められていない地域:「倍率方式」
固定資産税評価額に、評価倍率表記載の倍率を乗じて算出します。
【建物】
固定資産税評価額を調べます。
不動産の価格を知ろう~固定資産税評価額~の「固定資産評価証明書を知る方法」参照。
相続税評価額は、固定資産税評価額のように価格が決められているわけではないため、変形の土地や区画の大きな土地、利用区分の見方や計算の方法により、算出される価格が違ってくることも少なくありません。
そのため、相続税の申告等をおこなう場合には、土地の評価に詳しい専門家に依頼する方が効果的といえるでしょう。
CFP 永田 博宣